ラウル・バルボサ師匠の誕生日

恩師ラウル・バルボサ師匠の誕生日おめでとうメールをして、間もなく返事が来た。
最近マエストロは私のことを同僚と呼んだり友達と呼んだりしてくる。でも私にとってマエストロ・バルボサは永遠に大事な師匠だ。
「Yukiの幸せとYukiのたくさんのコンサートを願っている。」と書いてあって
去年からコンサート数があまりに少ない自分が恥ずかしくなった。私は何をしているのだろう…。
タンゴ は日本で絶対的な人気があって聞きたい人も多くそれだけ奏者たちに仕事もあるだろう。私はひっそりと、ひとり自分の志を守って生きてきた。孤高のアコーディオン奏者と己の事を表現していた日本人男性アコーディオン奏者がかつていたが、チャマメをひとり弾いてきた私は孤高なんて言葉を使う気になれない。
あまりに辛い道のり。しかしこの17年演奏してきた年輪に誇りを持ちたい。
今、誰にも気づかれず、移ろいやすい世の中でたったひとりで私はどうやって歩いて行けば良いのだろう…。
ひとり部屋で高みを目指して弾いていても、誰にもこの音は届かない。
マエストロ、私はあなたから生まれたアコーディオン奏者だ。
マエストロに弱音は吐くまい。

2018年6月23日 | カテゴリー : チャマメ | 投稿者 : 牧田ゆき