R・バルボサ師匠(チャマメのレッスン)

エキセルシャーのコンチネンタル中型12kg弱の
アコーディオンを背負ってブラントーム(ポンピドゥセンターあたり)
から47番のバスに乗って
ノートルダム寺院の横を通り、
セーヌ川を横切りバルボサ師匠の家へと、バスを降りて、
坂を登る途中で休みながら坂を登る。
12kgは147cmと小柄な私には
とても重い。バスのドアにアコーディオンが
はさまって困ったこともあった
不思議と、いつも助けてくれるのは
アラブ系の人たち。きっとこのパリで
苦労しているんだろう。優しい人が多かった
マエストロの家の通りに出ると
アパートの窓から
いつもマエストロバルボサが顔を出して
待っていてくれた。
レッスン、まずマテ茶から始まり
私はともかく音を出したいのに
師匠は譜面を書きたがる。
ピアソラの友人のチェロ奏者から
譜面を書くことを教えてもらったとのことで、
長い長い時間をかけてマエストロは
譜面を書いている。
キロメートロ11は
まるでバルトークのミクロコスモスのようだ。
私はともかく一緒に弾いてくれて
チャマメを感じたかった。
マエストロがそれをわかってくれるには
少々時間がかかったが・・・。
レッスンは、奥様のオルガさんの夕食支度の
いい匂いと共に終わり、
夕食をごちそうになり、
帰宅すると出かけてから8時間は
経っていた。
懐かしい懐かしいパリの中の
アルゼンチン。

2023年5月12日